【未開拓な手の感覚 vol.3(1~3)】←【Vol.2の続き】
手は「第二の脳」と表現されることもあり、手を動かすことで脳が活性化して、感知機能が鋭敏になったり、発達すると言われています。そして、活性化した状態でプレーをすることで、「テニス専用の手の感覚」を研ぎ澄ませることに繋げられる可能性があるのではないかと考えます。
感覚や思考は、どうしても数値化し難く、証明することも難易度が高いことなので、抽象的な表現が増えてしまうものです。
もちろん、指導者も感覚を伝える為に、言葉を選び、擬音等を交えながら出来る限りの言語の伝達方法を活用するものの、その抽象的な表現を受け入れる側にも、想像力や優れた感覚等が必要になります。そのためにも、受け入れる側の準備は本当に重要です。
・手を整えて感覚が鋭くなった状態で、練習することで更なる感覚を入力する
・手や指を動かすことで脳が活性化して、意識がクリアになり、練習が充実化する
この2つだけでも、手にフォーカスする価値があります。
少なからず、寒さで手の感覚が鈍くなったと感じた経験に心当たりがある方は多いはずです。
冷え性のプレーヤーは夏場と冬場で、手のコンディションが大きく変わるだけに、感覚においても影響を受ける可能性が高いです。
最近ではジュニア育成でもトレーニングが発展しているものの、それ故、冬場は特に練習前のトレーニングで身体は温まるものの、末端の指先や手が冷えたままなことも少なくないです。トレーニングを手袋をしたまま実施するような工夫も必要かもしれません。
難しく考えなくても、手を繊細に使うスポーツだからこそ、手の環境を出来るだけ最適な状態を保とうとしたり、整えようとすることは大切です。
大がかりな作業等だと、取り入れ難いことも多いですが、まずは練習後に親指と人差し指の付け根や、手の甲、指等を揉み解すことを習慣化したり、多くのツボが集まるからこそ、なんとなく健康の為に押す仕草を摂り入れてみることもおススメです。
才能という言葉を耳にすることもあり、医学的に遺伝子レベルの話になってしまうと分からないこともばかりですが、才能という言葉で片付けることなく、才能さえも伸ばし磨けるように研究を重ねることが指導者の責務とも言えます。
個人的にもまだまだ勉強が必要な領域ですが、コーチとしても、ストリンガーとしても手が仕事道具なだけに、こだわり続けなければなければならない題材だと思っています。
【未開拓な手の感覚 vol.1】
【未開拓な手の感覚 vol.2】
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