【未開拓な手の感覚 vol.2(1~3)】

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少しテニスから離れて考えると、感覚の鋭敏さが必要に迫られる整体師や、手で感じ取らなければ一流になれないような職業の方々が、どうやって一流に至ったかということに興味が湧きます。
意識をしながら施術や作業を重ねることが、テニスでいう練習なのであれば、他に出来ることは無いのか?
整体師の中には、施術をする前に手を擦り合わせたり、指の体操をする方もいらっしゃるそうです。また、プロ野球の特にピッチャーは、爪の長さや手の質感、練習の後のケアに至るまで拘りがある選手も少なくないそうです。

全てではないですが、「手の感覚」というのは、人の五感と言われる、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚の中の、触覚にあたります。
触覚は、圧力、振動、伸縮、滑り等々、様々な感知機能があり、何かに触れた際に生じる皮膚の変形を感知するセンサー(神経)です。
神経ということは、人体内の血管にも関わることになるので、機能自体が血流に影響されるとも考えられます。
したがって、適度に温めて血流を促せば、現状での最大限に近い感覚を引き出せる可能があります。
プレー前にお湯で温めたり、手の平をこすり合わせるのも良い方法です。

手汗に関しても、かく人、かかない人、人によって千差万別ですが、ラケットと身体の唯一の接触部位が手になるだけに、気になる方も少なくないはずです。自律神経の乱れや、体調によっても変化があり、状況の緊張感においても影響があるとされています。もちろん、完璧にコントロールすることは不可能ではあるものの、一試合の中でも変化のあることなので、状況に応じて変化を感知して対応できるようにしたり、先立って、定期的にグリップテープやラケットを変えたりする対応策を講じておくことも一つも方法です。

もちろん、テニスにおいては、手首の動作や屈曲角度も大きく影響し、最終的には肘や肩というように全身に関わっていくので、一部分にフォーカスし難いという考え方もあると思います。
ただ、物事を突き詰める過程で、広げてしまうと複合的な要素が増えてしまうので、今回は手にフォーカスさせて頂きますが、指先まで血流を良くすることは、結果的に腕全体の環境を整えることに繋がるので、怪我の予防や手首、肘等の腕の感度を上げられる可能性も考えられます。

誰でも、器用に動かせる指と動かせない指があることと同様に、感覚が鋭い部位と鈍い部位があります。
一言で手といっても、指先や指の腹、平の部位等、細分化でき、それらを意識するキッカケを作ることが大切であり、シンプルに触って刺激を与えることだけでも、鈍い部位にも感覚を入力することにも繋がります。
プレー前に、支障が出ない程度のクリームで手や指をもみほぐしたり、その時々の手の感覚自体を確かめるように意識を傾けることも大切です。

【未開拓な手の感覚 vol.3】に続く
【未開拓な手の感覚 vol.1】

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